サマーキャンプ
2025年サマーキャンプレポート
場所:宮城県
参加者:キャンパー89名、リーダー実習生4名、卒業生4名、引率職員さん33名、ボランティア&スタッフ19名(3セッション合計)
日付:セッション①8月3日~8月7日・セッション②8月10日~8月14日・セッション③8月17日~8月21日
物品寄付:コストコ、コールマンジャパン、QUIPMENT JAPAN、ブルー・アウル・キャピタル、サンコファ東京
また一つ、心に残るサマーキャンプが幕を閉じました!2025年のサマーキャンプでは、9つの児童養護施設から89名のキャンパーを迎え、5日間にわたる自然の中での冒険と成長の時間を過ごしました。今年は参加者全員にとって安全で安心できる環境で学びの体験を提供するために、さまざまな新しい取り組みを導入しました。
2025年の新たな取り組み
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- 児童養護施設担当のスタッフを迎えました
1月に、20年以上児童養護施設勤務経験を持つプロジェクトマネージャーがみらいの森に加わりました。彼女は各施設との連携を深め、職員さんがみらいの森を自立支援の一環として活用してもらえるようにサポートする役割を担っています。サマーキャンプの前には参加施設を訪問し、引率職員さん対象の説明会を開催しました。持ち物リストや活動の目的、キャンプ全体の流れを丁寧に説明し、初めて参加する職員の方々にも安心してもらえるようサポートしました。 - 保護方針を改訂、実施しました
2024年末にセーフガーディング(子どもたちの保護)方針を全面的に見直し、2025年のサマーキャンプでは新しい手順を初めて導入しました。スタッフ・ボランティアへのトレーニングを実施し、すべての児童養護施設にも事前に共有することで、安全・安心な環境づくりを一層強化しました。 - 卒業生がキッチンスタッフとして参加してくれました
この夏は、キャンパーやLITとしてキャンプに参加した経験のある卒業生4名がキッチンスタッフとして活躍してくれました。現在は大学生や社会人として成長した彼らは、キャンパーにとっての良きロールモデルとしてキャンパーたちと交流しました。
キャンプハイライト
1日目は、6~16歳のキャンパーたちを、みらいの森のスタッフ、LIT(高校生)や卒業生たちが元気に歓迎しました。自己紹介やキャンプ場の案内の後、チームとリーダーを決め、チーム名決めを行いました。夜は、アイスブレイクとなる「チームファイヤー」で協力して火を起こし、マシュマロデザートを楽しみました。
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「去年のサマーキャンプから1年が経っていて、キャンプがどれだけ楽しかったかを思い出しました!初日に自分と同じ興味を持つ新しい友達をつくれたことが嬉しかったです。キッチンのお手伝いも楽しくて、初めてLITのお仕事もサポートしました。」by キャンパー、小学6年生
「私のテントチームは、一番整理整頓ができて静かなテントだったので、初日にゴールデンブルームをゲットしました。初めての賞をもらうことができて、とても嬉しかったです!自分の持ち物に責任を持ち、常に整理整頓を心がけ、最後の日も私のテントが一番早く片付けを終えました。いいテントチームになれてとってもよかったです!」by キャンパー、小学4年生
「違う施設から来た3人の新しい友達ができました。雨の中で一緒に遊んだり、虫を捕まえたりして、雨の中でもこんなに楽しく遊べたのは初めてです!」by キャンパー、小学2年生
2日目のメインは、8kmの沢登りです。滝を登り、岩をよじ登り、流れの強い沢を進むこの活動は、体力的にも精神的にも最もチャレンジングなアクティビティです。今年も、子どもたちは職員さんたちも驚くような勇気と粘り強さを見せてくれました。高い岩からのジャンプに挑戦したり、来年こそはジャンプすると新たな目標を立てる子がいたりと、それぞれが自分のペースで一歩ずつ前進しました。チーム全体でアクティビティ達成を喜び合い、絆を深めました。
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「沢登りの時、水遊びが大好きだと改めて気づきました!怖がっているキャンパーがいたので、できるだけ助けてあげました。私は、施設での生活で、他の人にきつい言葉を使ってしまうことが多いです。。だからこそ、みらいの森で学んだ「やさしさ」をお土産に持ち帰りたいと思います。」by キャンパー、小学4年生
「沢登りで初めて水に飛び込みました。最初のジャンプでは泣いてしまったけど、みんなが楽しそうに何度も挑戦し、応援してくれたので、もう一度挑戦しました。その後さらに2回ジャンプして、その時は笑顔でジャンプできました!」by キャンパー、小学1年生
「沢登りのジャンプスポットで、みんなを応援するのが楽しかったです。みんなが先に勇気を出して飛び込んでくれたからこそ、その元気をもらって大声で応援できました。来年は自分が勇気を出して、実際に飛び込みに挑戦したいです。」by キャンパー、中学1年生
「沢登りで一番高い所からジャンプした後、怖がっていたことを知っていたチームメイトが『大丈夫?』と声をかけてくれて、とても嬉しかったです。自分ががんばりたいバリューとして“勇気”を選んでいたので、一番高い場所から初めて飛び込めたことを誇りに思いました。」by キャンパー、小学5年生
3日目の午前中は「ワールドツアー」。キャンプスタッフの国際色豊かな背景を活かして、今年は14の国や地域の文化を、ゲーム・音楽・食べ物・クラフト・物語を通して紹介しました。午後にはアウトドアクッキングに挑戦。チームファイヤー・チキン・ベジタブル・アップルごとに夕食を作り、料理を通して責任感と協力の大切さを学びました。みんなで協力して作ったディナーはおいしい料理に仕上がり、大満足の時間となりました。
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「野菜チームに入って、かぼちゃとじゃがいもを切るのは初めてでした。これから料理をして包丁を使うときは、もっともっと気をつけられるようになりたいです。」by キャンパー、小学2年生
「料理チームの劇でナレーションをするのはとても緊張しましたが、最後までやりきることができて、自分でもうまくできたと感じて嬉しかったです!」by キャンパー、小学3年生
4日目は、この3日間で培ったチームワークを試す「モリンピック」を開催しました。リレーやゲームを通じて、勇気・コミュニケーション・協力する力を最大限に発揮しました。午後には、キャンプ場全体を使って「キャプチャー・ザ・フラッグ」に挑戦。最後に思いっきり体を動かした後は、キャンプファイヤーで締めくくり。歌を歌い、思い出を分かち合う時間を過ごしました。みらいの森の歌も響き渡り、心に残る夜となりました。
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「モリンピックで私のチームは1位になれなかったけど、みんなでたくさん楽しんで、全てのチームを応援することが楽しかったです。優勝できなくても、勝ったみたいに感じました。」by キャンパー、小学6年生
「キャプチャー・ザ・フラッグでは普段あまり走らないけど、今回は走って相手の陣地からチームメイト5人を助けることができました!この嬉しい気持ちは一生忘れません!」by キャンパー、小学3年生
「モリンピックの中で一番楽しかったのはリレーでした。特に英語チャレンジが面白くて、私は一番にやりたいと立候補しました。うまくできたと思います。」by キャンパー、小学2年生
最終日は、「来た時よりもきれいにして帰ろう!」という掛け声の元、キャンパーとスタッフが一緒にキャンプ場を清掃しました。、クロージングセレモニーでは、全員にキャンプTシャツと「5つのバリューバッジ」(勇気・思いやり・リーダーシップ・尊重・責任感)をプレゼントしました。5日間同じチームで活動した 近くで見守っていたスタッフが選んだ 、それぞれのキャンパーが最も発揮したバリューのを、この小さな記念品が、キャンプ後も成長の証として心に残ることを願っています。
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「今年は、自分の施設以外の新しい友達を作ることに挑戦しました。他の施設から来たキャンパーと話したり、一緒にゲームをしたり、ご飯を食べたりしました。去年よりもっとキャンプを楽しむことができて、家に帰ってからも挑戦を続けたいと思いました。特に、難しいことがあるとすぐ諦めてしまう自分だからこそ、挑戦を続けたいです。」by キャンパー、小学5年生
2025年のサマーキャンプは、改めて子どもたち、LIT、そして卒業生たちの持つ可能性とレジリエンスを私たちに思い出させてくれました。自然は誰にも平等で、失敗も挑戦も自由にできる場所です。今年は、児童養護施設との連携を強化し、卒業生の新たな関わり方、そして安全管理体制の改善により、より良いキャンプを創り上げることができました。今後も私たちはさらに改善を進めていきます。
「子どもたちがこの新しく、安心できる環境の中で、普段とは違う一面を見せてくれたのは本当に素晴らしいかったです。みんなにもこの可能性を見てほしいし、子どもたちがそれを施設に帰ってからも発揮できるように力を与えたいです。」by 職員さん
「どのアクティビティも本当に楽しかったです。自分の担当している子どもたちと新しい形でつながることができたし、他の施設の子どもたちとも関わることができました。また、他の職員さんの背景や思いを知ることができたのもとても貴重でした。」by 職員さん
このサマーキャンプは、ボランティア、児童養護施設の職員、スポンサー、物品寄付者の皆さまのご支援とご尽力により実現することができました。また、キャンプ体験をさらに特別なものにしてくださった、コストコ、コールマンジャパン、QUIPMENT JAPAN、ブルー・アウル・キャピタル、サンコファ東京の皆さまのご寄付に心より感謝申し上げます。
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私たちは共に、すべての子どもがより大きな自信と困難を乗り越える力を持って、次の一歩を踏み出せるよう支えるコミュニティを築いています。