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翻訳のプロボノ支援:フィル・ロバートソンのインタビュー

フィル・ロバートソン
翻訳プラス共同創業者 兼 共同オーナー

東京を拠点にした自転車愛好家によるチャリティ団体、ナイツ・イン・ホワイト・ライクラ(略称KIWL)にフィル・ロバートソンが加わったのは3年前。初めは自身の健康と社会貢献が目的でしたが、幼少期からあらゆるスポーツをしてきたフィルにとっても、長距離サイクリングは未経験。いざ参加してみると予想以上に過酷な挑戦であることを思い知り、同時にKIWLが支援しているNPOみらいの森とも出会いました。

毎年KIWLは東北地域で500㎞の長距離チャイリティライドを実施します。通常40名ほどの屈強なナイツたちが、約6名のチームを編成します。このイベントに参加するには、子どもたちを支援するチャリティのため、募金を集めることが参加者に求められます。チャリティライドには、企業スポンサーからの寄付金と、各ライダーの家族や友人たちからの個人的な寄付金が集まります。フィルは2016年から2018年の3年間、連続して参加を果たし、寄付金はみらいの森のリーダー実習プログラムをはじめとするアウトドアプログラムに届けられました。

チャイリティライドのゴール地点は3年とも岩手県一関市の児童養護施設で、フィルは毎年会う施設の子どもたちやスタッフと次第に親しくなりました。そして、みらいの森の掲げるミッションが彼の中で大きな意義を持つようになったと言います。「施設で出会う子どもたちは、とても感受性が強いことに気づきました。みらいの森はそんな子どもたちと深く関わり、それが施設から自立した後の、彼らのより良い人生の選択に繋がっていくのだと思います。」

フィルは一方で、みらいの森がNPO団体として成長してきた様子もずっと見守ってきました。組織が成熟し、ウィンターキャンプ、法人ボランティアイベント、自然・つながりプログラムなど次々に活動の幅を広げていく姿に、支援への達成感を感じたと言います。「みらいの森の強みはその基幹スタッフです。彼らはとても高いモチベーションを持っていて、支援する子どもたちのために、大きなコミットメントを持ってプログラムに取り組んでいます。そんな彼らのミッションに深く感銘を受けました。そして私の信念と共鳴したのです。あらゆる点において理想的なチャリティ活動に出会えたのです。」

ポジティブなロールモデルからの影響や学びの機会が限られている子どもたちのために、みらいの森は、彼らが継続的な人間関係を築けるよう、定期的にプログラムを提供しています。子どもたちが直面する逆境や小さな困難を、どう乗り越えていくのか、アウトドア教育が彼らの学びの助けになっている機会に、フィルは立ち会うことができました。「毎年、チャリティライドのゴールで一関の児童養護施設を訪れ、一時間ほど子どもたちと話したり、一緒に歌ったり、遊んだりして過ごしました。私たちのみらいの森への支援は今年が最後で、来年は彼らに会えないのだと思うと、今回の別れは特に心を引き裂かれるようでした。彼らを支援する機会に恵まれたことを本当に光栄に思います。」

国際色豊かな南ロンドンで育ったフィルは、さまざまな文化背景をもつ近所の子どもたちとサッカーやクリケットをしながら育ちました。現在は東京に在住し、翻訳や通訳サービスを提供する翻訳プラス、アメリカのクラフトスピリッツを輸入するプレミアム・ビバレッジの共同オーナー兼共同創業者でもあります。その他、NPOシャイン・オン!キッズの募金活動として東京マラソンへの参加、ブリッツ@ランチの共同開催、エクゼクティブ・ファイト・ナイト(チャリティボクシング・イベント)にてウィスキーバーのスポンサーなどさまざまな慈善活動に携わっています。NPOプレイス・トゥ・グロウでは、毎年恒例のサンタ・ソウル・トレインに参加し、宮城県南三陸の子どもたちに、自転車でクリスマスプレゼントを届けるサンタクロースに扮しています。