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ー子どもは国の宝ー「ぼくのこわれないコンパス」公開記念ブログ
児童養護施設の子どもたちにフォーカスした、みらいの森アンバサダー マットミラー監督の映画公開!
現在、約27,000人の子どもたちが児童養護施設で暮らしており、児童養護施設の子どもたちは原則18歳で高校卒業と同時に施設から退所し、衣食住すべてにおいて自立を強いられます。しかし、過去の「負の経験」から心に傷を持った子も多く、子供たちは生活上、そして自立に向けて多くの課題に直面します。
この現状を多くの人に伝えるために、みらいの森アンバサダーのマットさんとみらいの森のプログラム参加者のトモヤさんがタッグを結成。この映画は、児童養護施設の子どもたちが直面していることが課題を題材にしたドキュメンタリー映画です。
福島県の祖父母のもとで暮らしていた11歳のトモヤ。2011年3月11日NO東日本大震災による大津波が彼の故郷や家を呑み込み、祖母が行方不明になってしまう。その後、数回しか会っていなかった母に引き取られたものの、ネグレクトや虐待を受けて児童養護施設に入所することになる。そこで見つけた、同じ境遇の子どもたちとの安心できるできる生活やみらいの森との出会い、施設退所後に直面した様々な課題をトモヤ本人が自分の言葉で語ったドキュメンタリー映画。監督のマット・ミラーが回すカメラがトモヤ自身の目となり、児童養護施設での生活や仲間の子どもたちと大自然の中で「生きる力」を取り戻していく道筋を、ゲーム・おとぎ話・現実の3部構成で映し出す。
〜映画情報〜
作品名:『ぼくのこわれないコンパス』
監督:マット・ミラー
出演:トモヤ
ナレーター:サヘル・ローズ
購入・レンタル:https://vimeo.com/ondemand/myinvinciblecompassより
マットさんとトモヤさんにインタビューしてみました!
<マットさん>
この映画には、ゲーム・おとぎ話、現実の3つの形式があり、とても興味深く、凝った作りになっていると思いました。その理由をお聞かせください。
ー未来は子どもたちのものだと信じているからこそ、幼少期のトラウマという難しい題材を親しみやすく、想像力豊かに扱い、児童養護施設の子どもたちを含む若い世代に向けて映画を作りたいと思いました。ゲーム、おとぎ話、現実が混在するこの作品は子どもたちの心をつかむに違いないと確信していましたし、実際に映画を観た子どもたちに話を聞いた際、彼らが一番好きなのはゲームのシーンでした。この3つの形式にしたことにより、子供たちはよりこの映画に夢中になってくれると思います。
児童養護施設の子どもたちを支援する活動家として、今後どのような活動をしていきたいか、現在考えていることはありますか?
ー1この絵本、映画を他の国のいくつかの言語に翻訳すること
2子どもたちのメンタルヘルスのためのビデオゲームを作ること
3児童養護施設の子どもたちに対する理解や共感につながるボードゲームを作ること
この3つが「ぼくのこわれないコンパス」を通じて進めていきたいプロジェクトです。その目的は多くの人に子ども時代のトラウマについて知ってもらい、児童養護施設で暮らす子どもたちを支援するために何をすべきか考えてもらうことです。
プロジェクトを進めるにあたって資金調達などの困難に直面するかもしれませんが、これらは多くの若者を救う可能性があるということを信じ、完成に向けて全力を尽くしたいと思います。
映画の中で注目してほしいシーンはどこですか?
ー重要なシーンがたくさんあるので1つを選ぶのは難しいですが、おとぎ話の中で、”your story matters, and it has always mattered.”というセリフがあります。この映画を観た人には、自分自身のストーリーは重要であり、自分がいることで世界がより良くなるのだということを実感してほしいです。
<トモヤさん>
トモヤさんが撮影をする上で意識していたことはなんですか?
ー監督と1対1で撮影する機会もあり、緊張感があって強張る部分もありましたが、少しでも明るくしようと意識して撮影に臨みました。
この映画に出演しようと思った理由、きっかけはなんですか?
ー児童養護施設にいた頃も大変な時はありましたが、自分が18歳で児童養護施設を出てから急に一人で暮らすことが特に色々大変でした。自分だけではなく、周りもそういう大変な思いをしているというのが色々な人に伝わればいいなと思いました。マットさんにこの話を頂いて、少しでも自分の経験を知ってもらえたらと思い、協力しました。
映画に出る前と後でトモヤさんの中や周りの反響など変わったことはありましたか?
ー映画に出演する前の児童養護施設にいた頃は保育士になりたいという夢を強く持っていました。保育士になって児童養護施設で働いたり、幼稚園や保育園で働けたらいいなと。ただ、撮影やインタビューを受けるにあたって、保育士だけではなく、子どもたちにもっと寄り添えるような環境、子どもたちの助けになるような仕事であれば、保育士だけにこだわらなくても広く深く見ながら関われることをやりたいという意識が芽生えています。
映画を観た視聴者の声
みらいの森が考えるこの映画に関連して知ってもらいたいこと
表1
「一人暮らしがこんなに大変だとは思いませんでした。こんなにさみしいとも思いませんでした。いろいろなことに押しつぶされそうになっていきました。」
これは施設を退所して一人暮らしを始めた時のトモヤさんの言葉です。表1からも分かるように、「施設から出て自活する自信がある」と答えた子どもは半分もいません。彼らは金銭面での問題に直面するだけでなく、退所後の環境の大きな変化による精神的孤立という壁にもぶつかる恐れがあります。例えば・・・頼れる人がいない、自分からアクションを起こさないと助けを受けられない、職場の雰囲気が合わないなど
そこでみらいの森では、見たことや聞いたこともない問題に直面しても自らで解決方法をさがし、困難を乗り越える「生きる力」を養うことを目的に児童養護施設で暮らす子どもたちに対して様々なプログラムを提供しています。
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映画の中でトモヤさんは「みらいの森で築いた人間関係が心の中の痛みを打ち明けるきっかけになった」という趣旨の言葉を残しています。表1から分かる通り、児童養護施設で暮らしている子どもたちで辛い過去を持っている子は少なくありません。辛い経験から他人に心を開かず、自分の殻に閉じこもってしまう子どももいます。そんな子どもたちにとって、みらいの森での活動は信頼できる人間関係を築く場でもあります。みらいの森HPに掲載されているブログでは、過去の活動の様子をプログラムごとに詳しく記載しているので、ぜひご覧ください!
私たちにできること
みらいの森では、毎月1,000円からのご寄付を受け付けています。直接プログラムに参加することが出来なくても、マンスリーサポーターになることで児童養護施設の子供たちに長期的なサポートをすることが可能になります。詳しくはこちらのページをご覧下さい。
https://mirai-no-mori.jp/ja/get-involved/
現在みらいの森では、みらいの森プログラムのスポンサーでもあるKEENとの共同プロジェクトで作られたチャリティーTシャツ2種類を販売しています!KEENのオンラインストアでご購入頂くことが出来ます。このチャリティーTシャツの売上は、制作費を除いた全ての収益が寄付金としてプログラムに活用されます。
SNSのフォローをしていただくことで、みらいの森の現状を知って頂くことができます。各プログラムの紹介や参加者の声などもご覧いただくことができます!
リンク
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様々な理由により親元で暮らせない子どもたちが入所する児童養護施設ではボランティアを随時募集しています。各児童養護施設のホームページやボランティア募集サイトなどをご覧ください。みらいの森ではイベントのプランニングをする「ファンドレイジングイベント・コーディネータ―」や、キャンプ時に子どもたちが着用するTシャツをデザインする「キャンパーTシャツデザイン」など様々なボランティアを募集しております。詳しくは以下のサイトをご覧ください。
https://mirai-no-mori.jp/ja/volunteer/(みらいの森HPより)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
このブログを通してよりたくさんの方に「ぼくのこわれないコンパス」をご覧いただき、1人でも多くの方が児童養護施設の子どもたちのために行動を起こしてくださるとうれしいです!