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カメラマンのプロボノ支援:青木賢さんのインタビュー

Satoshi Aoki 青木賢
写真家

元LIFE.14所属フォトグラファー、青木賢さんとみらいの森との出会いは、賢さんがまだ前職に就いていた5年ほど前のこと。「プロとして写真を撮りたい、写真を通して誰かを笑顔にしたい」と友人に相談したところ、みらいの森を紹介されました。

2013年に法人化したみらいの森は、活動のインパクトを伝えるためプロのフォトグラファーを探していました。雨や森の中での撮影はもちろんのこと、沢登りのアクティビティなどにも臨機応変に対応でき、かつキャンプ中のテント泊、野外調理や虫に囲まれた環境など、自然の中での生活も楽しめる人であること。また、児童養護施設から参加する子どもたちの個人情報保護のため、公で使用する写真には子どもたちの顔が写らないように配慮し、それでいて後に子どもたちに共有できるような、キャンプの楽しさが伝わる写真を撮れる人であること。この特殊な撮影環境に対応いただける、適任者探しは簡単ではありませんでした。

みらいの森のチャレンジングな環境に挑戦したい、と手を挙げてくれたのが、友人から紹介されたという賢さんでした。

みらいの森が初めて迎える専属フォトグラファーとして、賢さんは2014年のサマーキャンプに参加。以降、サマーキャンプやウィンターキャンプをはじめ、週末プログラムやファンドレイジングイベントなど、あらゆる機会でみらいの森の活動のインパクトが伝わる写真を撮影していただきました。

「みらいの森の活動を初期から見てきましたが、もちろん子どもたちも、そしてみらいの森自身も、大きく成長したなと改めて感じます。」

直接子どもたちと関わるチームリーダーとは異なり、レンズを通して子どもたちの成長を見守ってくれた賢さん。「やっぱり子どもたちが楽しいと思うものは、自分にとっても楽しい。みらいの森で写真を撮る時は、自分自身が参加していて楽しいと思うことをまず探します。子ども目線になって、自分がその場の雰囲気を楽しみながら撮ると、完成した作品も楽しい写真になるんですよね。」

キャンプで変化を見せる子どもたちの姿を通し、野外活動の大切さも見直したと言います。「みらいの森の活動は、施設で暮らす子どもだけではなく、全ての子どもたちにとって、とても大切な活動だと思います。自分が子どもだった時に、ぜひ参加してみたかったと思うことも多く、毎月プログラムに参加できるみらいの森の子どもたちが羨ましいです。」

みらいの森の特徴は、その支援が継続的であるということです。毎月、そして毎年提供されるプログラムに参加することで、子どもたちは前回のプログラムの経験をもとに学びを継続することができます。「みらいの森は、子どもたちに自ら選択する機会を提供してくれる場です。アウトドアであること、イングリッシュキャンプであることは、みらいの森の強みであり、魅力であり、子どもたちが継続的に参加したいと思う大きな理由だと思います。」

他の多くのボランティアさんと同様に、賢さん自身もみらいの森に関わる以前は、児童養護施設の子どもたちや社会的養護の課題は、身近ではありませんでした。初めは子どもたちとどのように接すればいいのか、不安もあったそうです。しかし子どもたちとの交流を通して、彼らの可能性を目の当たりにしました。「児童養護施設のことについて、もっと知って欲しい。未来ある子どもたちに、より多くの人たちが交流の機会を持って欲しいと思います。」

最後に、みらいの森にボランティアとして関わってくださるみなさんへメッセージをいただきました。

「みらいの森のサポートがあることで、児童養護施設の子どもたちは今後の選択肢が増えていきます。ぜひ子どもたちと一緒にみらいの森を体験しませんか。」