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みらいの森について知るシリーズ#1 児童養護施設について

みなさまに児童養護施設とそこに暮らす子どもたち、そしてみらいの森の活動についてよりよく知っていただくため、ブログシリーズをお届けします。児童養護施設と子どもたちの現状、彼らが直面する課題、そしてみらいの森が企画し運営するプログラムの目的や方法などを数回に渡りお届けします。施設と子どもたちについてより知識を深め、みらいの森についてよりよく知っていただけるきっかけとなれば幸いです。

児童養護施設について
児童養護施設とは児童福祉法に定められた児童福祉施設の一つであり、以下のように記されています。【参1】

• 「保護者のいない児童(乳児を除く。ただし、安定した生活環境の確保その他の理由により特に必要のある場合には、乳児を含む。以下この条において同じ。)虐待されている児童その他環境上養護を要する児童を入所させて、これを養護し、あわせて退所した者に対する相談その他の自立のための援助を行うことを目的とする施設とする。」(児童福祉法第41条)

また、施設そのものは都道府県の管轄となっていますが、学校や保育園と違って、全ての市町村に設置されているわけではありません。現在、日本国内には600以上の児童養護施設があり、平成30年に行われた調査では約27,000人の子どもたちが施設で暮らしています。子どもたちの平均年齢は12歳ですが、半数以上が6歳未満で施設に入所しています。【参2】

運営資金
児童養護施設の運営費用は国と各都道府県によって賄われています。金額はそれぞれの施設の場所、規模、人数、体制などにより細かく定められており、子どもたちの生活にかかる費用はもちろん、施設の維持管理費、職員さんの給与、事務費用などもすべて含まれます。この資金により、子どもたちが安全に暮らしながら教育を受けられる環境が確保されています。しかし、日常の生活以外の出費でしっかりと定められていない費用もあります。例えば子どもたちへのお誕生日プレゼント、外食した時の費用、旅行など、学校以外での体験学習に対しては使い方が制限されてしまいます。【参3】 そこで、多くの施設は子どもたち一人一人のニーズに合った生活と学びの環境が提供できるよう、外部からも資金を集めています。後援会などがついていたり、直接寄付を募ったり、中にはクラウドファンディングを活用する施設もあります。施設の職員さんたちが試行錯誤しながら子どもたちにより充実した養育を提供しようと日々努力されています。
 
入所する子どもたち
児童養護施設に入所する子どもたちは児童相談所経由で施設に入ります。児童相談所とは各市町村と連携し、子どもの養育等に関して親から相談を受けたり、援助が必要な子や家族の通報を受けて対応したりする行政機関で、緊急に保護が必要と判断された子の一時保護も行っています。【参4】 児童相談所への相談件数は年々増加傾向にあり、特に虐待に関する相談件数は令和元年度には200,000件近くあり、10年前と比べても4倍の件数となっています。【参5】 相談後、または保護された後にさらに長期的に援助が必要だと判断された子どもたちが児童養護施設等に入所します。入所理由は様々ありますが、平成30年度の統計によると「虐待」が45%も占め、さらに過去に虐待を経験したことのある子は65%にも上ります。【参2】 このように施設に入所してきた子どもたちは、この安全な環境の中で、少しずつ社会と大人への信頼を取り戻しながら、自分の将来の夢へと向かい始めることができます。

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#2 児童養護施設に暮らす子どもたちについて

#3 施設で働く職員さんたち

【参考文献】
1. “社会的養護の施設等について” 厚生労働省.  https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/syakaiteki_yougo/01.html、参照2020-04-20
2. 厚生労働省子ども家庭局. 児童養護施設入所児童等調査の概要(平成30年2月1日現在). 令和2年1月、(online) https://www.mhlw.go.jp/content/11923000/000595122.pdf、参照 2020-04-20
3. “児童養護施設・乳児院・自立援助ホームに寄付する” 社会で子育てドットコム編集部. 2019年8月29日、https://shakaidekosodate.com/archives/34、参照2020-04-20
4. “児童相談所の概要” 厚生労働省.  https://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/dv11/01-01.html、参照2020-04-20
5. 厚生労働省. 令和元年度 児童相談所での児童虐待相談対応件数. (online) https://www.mhlw.go.jp/content/000696156.pdf、参照 2020-04-20