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私が支援する理由 vol.8 三木一弥さん
シリーズ第8回:森と踊る、三木一弥さんのストーリー
10周年を迎えたみらいの森では、多方面から継続的にご支援いただいているみなさまにインタビューをさせていただき、みなさまの「想い」をお届けしています。みらいの森と共に歩んできた大切なパートナーさんとして、みらいの森との出会いや、みらいの森のアウトドアプログラムの魅力など、これまでの軌跡を振り返りました。
今回インタビューにご協力いただいたのは、株式会社「森と踊る」の社長として、森と人の「共存」を目指している三木一弥さん。2017年から、きこりプログラムのパートナー、愛称「ずーやん」として、子どもたちと一緒に森作りのう機会を提供して頂き、子どもたちと長期的に関わってくれています。
今回は、きこりプログラムが子どもたちに与えるポジティブなインパクトや、ずーやん自身のみらいの森での経験や思い出を振り返ると同時に、継続的に関わり支援いただいている熱い想いを語ってくれました。
ずーやんがきこりになったきかっけはなんですか?
自分でもよくわからないのですが、10年くらい前までは会社に勤めていて、なぜか突然きこりになろうと思い、気づいたら会社を辞めて、手探りできこりを始めていました。どこかの林業会社に就職したわけでもないし、どこかに勤めたいわけでもありませんでした。
林業家と言われるのはあまり好きではありません。林業家というと木材を生産して、いい木を作ることがメインだと思います。だけど私は残される森に関心が強くて、森そのものをよくしていきたいという気持ちがありました。
どうしてきこりになったのですかという質問をよくいただくのですが、突然雷が落ちて、しばらくショートしている間に仕事を辞めてきこりになっていました。ですので、森を守りたくてきこりになったわけではなく、きこりになってから自然に興味を持ち始めていきました。会社名も、この自然はいつも私たちに産物を与えてくれているのだから、私たちも自然に何かをしてあげて、お互い助けあっていきたいという思いがあり「森と踊る」という会社名にしました。
みらいの森のきこりプログラムに長期的にパートナーとして参加していただいていますが、きこりプログラムから子供たちは何を学んでいると思いますか?
みらいの森のきこりプログラムでは、子どもたちが自然と触れ合うことで、人と森が「共存」することができることが学べればいいなと思っています。
きこりプログラムに関わらず、みらいの森は自然の中での活動が多いです。森や林業の知識を得ることが目的ではないので、どこまで私が伝える知識に残るかは気にせず、一つの体験として、森が喜ぶことをみんなで楽しく学び、実践できればと思っています。
年に2シーズン、春と秋にみらいの森と活動していますが、子どもたちに自然を分かち合う場を提供できて、喜ばせることができることは嬉しいと思っています。
プログラムで思い出や心に残ったことはありますか?
いろいろな団体がうちの森には来て活動をご一緒しますが、みらいの森さんの印象は子どももスタッフも元気が良くて、大人も子どもと同じような目線で関わっているのが素晴らしいと思いました。きこりプログラムに参加している子どもたちは、参加したくて参加していますが、全員が森に興味があるわけではないです。その中で、みらいの森プログラムでは、上手く子どもたちの興味関心を惹きつけてくれているなと思いました。
また、子どもたちと触れ合うことは楽しいというよりかは新鮮です。例えば数年前に皮剥き間伐を体験した子どもたちが、何年かしてまた森に来た時に、何本もある木の中から「自分が皮剥き間伐をした木はこれだ!」と覚えていることがあって、子どもの記憶力ってすごいなって思わされたりと、子どもたちと一緒にいると驚かされることがいっぱいあるんですよね。
単発のパートナーではなく、継続的にみらいの森へ関わり、きこりプログラムを一緒に創り上げてくれる理由とは?
みらいの森の子どもたちに、森と触れ合う機会を提供してあげたいからです。
普段は現場作業の林業をおこなっているのですが、作業外の時間では、年齢に関わらずたくさんの方々に日本の森の現状を知ってほしいと思っています。普段の生活で、木がどうやって品物になっているか、その木が生えていた森がどうなっているのかについて思いを馳せることはあまりないかと思います。例えば、食べ物の産地とかは気にするけど、自分の家の木がどこの木を使っているのかとか、その家の木を使うことで森がどのようにに残されているのは、関心を持たれない方がほとんどだと思います。森には森の課題があることを知ってほしいので、大人から子どもまで多くの方に森と触れ合う機会を提供しています。
また、みらいの森が支援をしている児童養護施設の子どもたちの中には不登校の子たちもいると思います。社会はその子たちを「児童養護施設の子」「不登校の子」と区分けするけれど、ひとりの人間であることは変わりなく、私は、彼らにこそ森と触れ合うという新しいことにチャレンジする機会を提供し続けたいと思っています。それと同時に、みらいの森ときこりプログラムをやるのはシンプルに楽しいので、自分自身も有意義な時間を過ごせるため、継続的にご一緒しています。
みらいの森では、子どもたちが継続してプログラムに参加することに大きな意義があると信じています。子どもたちが安心して学び、成長できる場を提供し続けるためには、皆さまからの継続したご支援が必要です。
子どもたちの成長を一緒に見守り、生きる力を身に着ける機会を子どもたちに提供し続けられるよう、マンスリーサポーターとしてみらいの森コミュニティーに加わっていただけないでしょうか?
今後も、1人でも多くの子どもたちの幸せで実りある成長と自立を支援していけるよう、皆さまのご支援をお願いいたします。
シリーズ第1回:Knights in White Lycraの共同創設者、ロブ・ウィリアムズさん