ブログ
私が支援する理由 vol.11 市原茉依さん
シリーズ第11回:児童養護施設職員 市原茉依さんのストーリー
10周年を迎えたみらいの森では、多方面から継続的にご支援いただいているみなさまにインタビューをさせていただき、みなさまの「想い」をお届けしています。みらいの森と共に歩んできた大切なパートナーさんとして、みらいの森との出会いや、みらいの森のアウトドアプログラムの魅力など、これまでの軌跡を振り返りました。
今回インタビューにご協力頂いたのは、長年みらいの森をご活用いただき、リーダー実習生も多数送り出してくれている児童養護施設で勤務している、市原茉依さんです。
市原さんは、数々のプログラムにご参加いただいているだけでなく、子どもたちの参加のための窓口の職員さんとして、交通費の精算や参加者リストの作成、子どもたちの募集など、参加するためにどうしても必要となる事務的な部分も担っていただいています。
日常業務で忙しい日々の中、みらいの森の活動に子どもたちが参加できるようにご尽力いただいている市原さんに、みらいの森との体験を語っていただきました。
児童養護施設で働くことになったきっかけについて教えてください。
大学生のとき、保育園や幼稚園の実習で、卒園式や生活発表会の練習を見る機会がありました。そこで「この子たちは卒園したらどうなるんだろう?」と気になったのが最初のきっかけです。
また、2回目の保育園実習の時に、親子活動のイベントがあり、普段は先生たちにべったりな子どもたちが、そのイベントの日は先生たちに見向きもしませんでした。母親を呼ぶ子どもたちを見て、保育園や幼稚園の先生が子どもにできることの限界を痛感しました。児童養護施設では、幼稚園、保育園を卒業したあとも、子どもたちが小学校、中学校、高校と進んでいく姿を見ることができるし、子どもたちに出来る支援の幅が広がると思い、児童養護施設に就職しました。
施設で働くやりがいはなんですか。
やりがいに感じるのは子どもたちの成長を見られることです。私が晴香園で働き始めた時に一番小さかった子が、今年小学4年生で、計算や漢字ができるようになったことが嬉しいです。
また、子どもたちから何か相談を受けたときはやりがいを感じます。共に生活をし、一緒に長くいるからこそできた関係性の中で、相談できる相手になれると思うからです。
みらいの森の第一印象はどうでしたか?
みらいの森はすごく明るくてみんなでワイワイという印象を受けました。スタッフの方たちが上手に輪の中に迎え入れてくれて、初めて参加したときから楽しい場所でした!
他の招待行事やご協働もある中で、みらいの森だからこその魅力はありますか。
みらいの森の魅力はイベントが単発ではないところです。一回きりだと「楽しかった」で終わってしまいますが、何度も参加することで、子どもたちが「次も行ってみよう」「今度はこうしてみよう」と考えることができます。スタッフの方たちが子どもたちのことをよく見てくれていて、子どもたちのために何かできないかと考えて下さるのもみらいの森ならではの魅力だと思います。
生きる力を子どもたちに身につけてもらう上で、みらいの森が大切にしている、「体験型」かつ「継続的」というコンセプトについて、実際にみらいの森プログラムに参加されてみて、どう感じますか。
継続的にイベントがあることで関係性が深まり、卒業生も含めた子どもたちがスタッフの方たちに相談できる環境がうまれると思います。施設で暮らしている子どもたちは相談できる相手が少ない中で、スタッフの方たちがそのひとりになってくれるのには感謝しかありません。
また、キャンプや雪、ラフティングなど体験型のアウトドアのアクティビティは子どもたちの成長に欠かせないものとなっています。
生きる力を子どもたちに身につけてもらう上で、みらいの森が大切にしている、「アウトドア」「多様性」「ロールモデル」について、実際にみらいの森プログラムに参加されてみて、どう感じますか。
アウトドア体験ではいろいろなことを体験させてもらっています。今の子どもたちはインドアで過ごすことが多いので、アウトドアや自然に触れる機会が少なくなっています。しかし、アウトドアの体験を通して、子どもたちが施設では見られない笑顔を見せてくれることがあります。多様性やロールモデルを大切にしているところも、子どもたにとって、様々な考え方や大人と触れ合うことができ、新しい発見をするきっかけになっていると思います。
みらいの森の10周年にメッセージをお願いします
10周年おめでとうございます。最初は「みらいの森ってどんなところだろう?」から始まりましたが、今ではみらいの森がどんな場所かが分かり、また参加したいと言ってくれる子たちがいます。また、子どもたちのチャレンジしたい気持ちや、次はこういうことをやってみたいという意欲を引き出してもらっています。これからも共にチャレンジしながら子どもたちの成長を見守っていただけると嬉しいです。
みらいの森では、子どもたちが継続してプログラムに参加することに大きな意義があると信じています。子どもたちが安心して学び、成長できる場を提供し続けるためには、皆さまからの継続したご支援が必要です。
子どもたちの成長を一緒に見守り、生きる力を身に着ける機会を子どもたちに提供し続けられるよう、マンスリーサポーターとしてみらいの森コミュニティーに加わっていただけないでしょうか?
今後も、1人でも多くの子どもたちの幸せで実りある成長と自立を支援していけるよう、皆さまのご支援をお願いいたします。
シリーズ第1回:Knights in White Lycraの共同創設者、ロブ・ウィリアムズさん
シリーズ第3回:みらいの森共同設立者・イングリッシュアドベンチャー代表、デイブ・パドックさん